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コーヒー豆の生産地-ケニア
ケニア
国別の特徴
東アフリカの赤道直下に位置する国。
標高1,700m前後の高原である中部一帯は平均気温10〜28℃という過ごしやすい気候でコーヒー栽培に適している。雨期は1年に2度あり、3〜5月が大雨期、11〜12月中旬が小雨期。品種研究や流通体制の整備が進んでいるため極めて高品質なコーヒーが生産されるとスペシャルティコーヒーの最前線で注目が集まっており、近年価格が高騰している。生産量の約6割が小規模農家によって生産されている。コーヒー生産高は第25位。
主な産地はルイル、ティカ、メル、マチャコス、エンブ、ニエリ、キリニャガ等。
ニエリ地区
ケニア山南西に位置し、高い標高、水はけのよい火山性土壌が高品質なコーヒーを生み出す。主な栽培品種はSL28、SL34、Ruiru11等。
良質なニエリ地区のコーヒーにはカシスやラズベリーなどの赤や紫色の果物やワインを連想させる濃縮感のあるフルーティさ、しっかりとしたコク、豊かで品の良い酸味などの特徴がある。
ガトンボヤファクトリー
ニエリを代表する優良ファクトリー。ファクトリーとは精製工場の事。
小規模生産者が多いケニアでは、農家が生産・収穫したコーヒーチェリーを所属する精製工場に運び一括で処理する場合が多い。ファクトリーやロットごとの違いはあるが、完熟豆しか受け入れない等の厳しい基準があり、欠点豆の混入が非常に少ない。
ガトンボヤファクトリー周辺の4つの村mathaithi, kiandigi, githima, mbariyakuriの農家約700名が所属している。
降雨量は平均1,500㎜、大きな寒暖差、有機物に富んだ土壌は水はけもよく良質なコーヒーを生み出す。
精製はウォッシュト。
ティリクファクトリー
2002年に設立された比較的新しい精製工場。この地域の第農協であるテトゥ農協から分離したティリク農協に所属する。同農協の所有ファクトリーはこのこのティリクのみ。周辺の農家2300名が登録している。
エンブ地区
ケニア山南東に位置し肥沃な土壌と気候がケニア屈指の良質なコーヒーを生み出す。主な栽培品種はSL28、SL34、Ruiru11等。
他のエリア同様フルーティな特徴もあるがトマト等の野菜の様な印象を受けるコーヒーが生み出される。香りの華やかさは他の地区に譲るもののコクの強さはケニア随一で、他の産地では考えられないほどの深煎りに耐えられる物も。複雑さとバランスの良さ、厚みのある香味はエンブ地区ならでは。
ガクイファクトリー
東部州の州都エンブから北に12km程にあるファクトリー。所属農家は555軒。(2012年)
農家ではコーヒー畑の周りに日よけ・風よけとしてマカダミアを植え、畜産や紅茶栽培もしている。