プロの声 イタリア菓子専門家･歴史研究家 藤田 統三氏
とても美味しいものを食べたり、素晴らしいものに出会ったりすると、
その作品を作り上げた努力や才能に対して「クヤシイ！」と思ってしまう事があるのですが、
こちらでコーヒーのテイスティングをさせて頂いた時は、
素直に『納得』と『感動』の気持ちで心が埋め尽くされたのを、今でもはっきり覚えています。
コーヒー、カフェとも言いますが、イタリア料理･菓子の私がそれまで描いてきたエスプレッソマシンを軸とする、
美味しいコーヒーの抽出や提案、豆の選択等の概念を、気持ち良くザクッと根こそぎ持っていかれたのが
大沢さんの理論であり、仕事でした。
「先ず同じ豆で、ロースト具合を変えて味見をどうぞ…」
と、興味津々なつかみから始めて頂き、気が付けばマニアックな話しに。
コーヒーの本来の風味、薫りを教えて下さり、ありがとうございます！
コーヒーは、植物であることを感じさせてくれて、さらに果実である事までも感じることの出来たのは、驚きでした。
花の香り、果実の香り、草の香り
生豆の個性や特徴を読み、それにあった焙煎を施し、さらに豆の選定をする丁寧な作業と姿勢。
適切な挽き方とドリップ抽出によって生まれる、艶やかな液体を味わった時に、
マシンでは追い付けない世界がここにはあることを、私は知ってしまいました。
(注 : 私はイタリアンなので、エスプレッソも好きですよ)
今までこれが珈琲だと思ってきた苦味だとか、渋味がなくても、こんなに美味しいコーヒーを淹れてくれた大沢さんに、
感謝を送ります。
ありがとうございました。
こんな素敵なコーヒーショップが近所にあれば、毎日でも行くのになぁ…
次は何を飲ましてくれますかっ!?
藤田統三氏プロフィール
大阪の製菓専門学校を卒業後、フランス菓子の道に進み、才能が認められ22歳でシェフに。
その後イタリア料理を学び、99年に渡伊。料理、菓子を研鑽する。
東京にステージを移し、2011年、本国より本物のイタリア料理･菓子を提供する店として認められ、イタリア菓子の第一人者となる。
著書に「イタリア菓子 ベーシックをきわめる」「イタリアン･ドルチェの発想と組み立て」
現在、独立開業に向けフリーランスとして活動中
