「コーヒーが飲めない」という方に「子供だね~」なんてやりとり、ありますよね。
コーヒーが飲めないのは子供、飲めるのは大人。
つまり『コーヒーは大人の味』ってことだと思うんですが、この前提に「コーヒーは飲みづらい飲みもの」という印象があるんじゃないかと。
すごく苦かったり酸っぱかったり、美味しさが何も感じられなかったり。
それどころかお腹や頭が痛くなってしまう。
これ全部、そのコーヒーに問題があるせいなんです。
まず知っていただきたいのはちゃんとしたコーヒーは飲みづらいものではないということ。
もっと言うと好き嫌いが大きく分かれるようなものでもありません。
でも皆さんの周りにもコーヒーが苦手な方や体質に合わないから飲めないという方が、たぶんいますよね。
「体質に合わない」という方に聞くと大抵「カフェインが…」と言われますが、ほかのカフェインを含む飲み物は問題ないと。
じゃあたぶんカフェインは関係ありませんね。
原因は単純で傷んでいるコーヒーを飲むと体調不良になるわけです。
一般に流通しているコーヒーのうち9割以上は傷んでいるので、どれを飲んでも合わないという体験をしてしまったと言うよりも、させられてしまったんだと思います。
質と鮮度の良いコーヒーであれば体に不調が出ることはありません。
体質に合わないと言っていた方がMuiでコーヒー豆を買って毎日飲むようになったという方も実際に多いです。
コーヒーを飲む時に、苦みと酸味は皆さん気にされるポイントだと思います。
ただこのふたつ、もの凄く!!!誤解されています。
特に敬遠されているのが酸味。
初めてMuiに来店された方は口をそろえて「酸味が無いもの・少ないもの」が良いと言います。
皆さんが苦手なあの酸味。
あれはコーヒー本来の酸味ではありません。
このどちらかです。
【1】に感じるのはイヤな・質の悪い酸味で、焙煎してからの時間が経ちすぎていたり、淹れたコーヒーを保温しておくと劣化してたった数十分であの味になります。
【2】に感じるのはキツイ、えぐみや渋みを伴った酸味で、同時に青臭さや泥臭さを感じることもあります。極端に浅い焙煎のコーヒーに感じるもので、まったく熟れていない果物を口にした時のような感覚があります。特に冷めてくると飲み進まなくなってしまう経験をされた方もいるかもしれません。
質と鮮度が良く、適切に焙煎されたコーヒーにはそういう酸味はありません。
みかんでもりんごでも、マンゴーでもなんでも良いです。
甘く熟した果物を想像してみてください。
コーヒーの本来の酸味は、果物が苦手じゃない方であれば素直に美味しいと感じられるものばかり。
一度体験すると酸味のイメージがガラっと変わりますよ。
もちろん酸味が強いものが良いか、弱いものが良いかは好みですが、酸味の誤解を解いてもらえると、もっとコーヒーを楽しめると思いますよ。
酸味の次に敬遠されがちな苦み。
コーヒーの苦みと聞くと、どんなものをイメージしますか?
ほとんどの方がイメージするのは『焦げた』ような苦みかもしれません。
こだわりのコーヒー屋のようなところでコーヒーを飲んで
「苦っ!…でも好きな人は好きなんだろうなぁ。」
なんて、自分の舌の問題のように考えてしまう方も中にはいるかもしれません。
ミルクや砂糖を入れてごまかして飲んでみたり。
でもそれってそのコーヒーがただ焦げているだけです。
『焦げた食品』をムリして飲む必要なんかありません。
コーヒーは深く煎ると苦みが出てきますが、適切な焙煎がされたものに感じるのは『キャラメルのような甘い苦み』。
焦げ臭さなんてありません。
コーヒー豆の種類によってはカシスやチェリーのような濃厚な果実感も感じられたりして、苦みが苦手と思っていた方が深煎りのコーヒーにハマることもしばしばです。
『コーヒーは鮮度が大事』ということは皆さんご存知だと思いますが、これも誤解の大きいもののひとつ。
確かに鮮度はものすごく大事ですが、適切に焙煎されたコーヒーは豆のままの状態であれば傷みやすい食品ではありません。
しかも一番美味しいのは焙煎したてではなく常温に置いて2~3週間後から。
コーヒー豆を買ったら早く飲まなきゃ!と思われがちですが2ヶ月くらいはまったく劣化の心配がありません。
ただし粉に挽いたものは劣化する一方なので冷凍庫で保存し、早めに飲み切るのをおすすめします。
もっと詳しく知りたい方は記事美味しいコーヒーの入れ方 補足色々をどうぞ。